【週刊朝日】院長近藤医師の取材記事の紹介

「今年はインフル要注意」って本当?

例年ならば、間もなくインフルエンザの季節だ。ただし書きが付くのは、去年は流行しなかったから。「マスク生活だし、今年も大丈夫でしょ」と油断するなかれ。医師たちが「去年流行しなかったこそ心配」と口々に言う理由とは

(中略)

現場の医師たちは「第6波」と同様に、インフルエンザの流行にも警戒が必要だという。

(中略)

同様の懸念を訴えるのは名古屋市の近藤知己委員長(小児科)だ。

「例年は毎週数十人、1シーズンで数百人の感染者が受診しますが、昨シーズンは1~2人でした。今年もそうなってほしいですが、流行しなかった分だけ、社会全体の免疫が下がっていると考えられるのが懸念材料です」

 受診した人以外にも、感染しても症状が現れない人がいる。要するに、例年ならインフルに感染、受診した人を上回る人がウイルスに暴露されることで免疫が強化される現象が起こっているが、去年は「流行ナシ」だったために、多くの人の免疫が下がっている可能性が高いというのだ。

(中略)

 また、近藤院長は、今夏に大流行した小児のRSウイルス感染症の例を引き合いに出した。「昨年は全く流行せず、前年比で9割減だったのに、今年は過去数年で一番の感染者がでてしまった。これも流行しなかったために免疫が弱まっていたからという指摘がある」

 特に注意が必要なのは、インフルエンザ脳症など重症化リスクが高いとされる5歳未満の小児で、両医師とも「ぜひワクチン接種をしてほしい」と訴えた。

 だが、そのインフルワクチン接種が思うように進んでいない現状がある。

(中略)

同時流行ならば深刻なひっ迫に

新型コロナのワクチン接種もインフルのワクチン接種の遅れと関係している。国の大号令もあって、コロナのワクチン接種は11月になっても続くが、「インフルワクチンを打つためには、コロナワクチン接種から2週間開けないといけないので、インフルワクチンの接種も遅れ気味になっている可能性があります」

(中略)

 空港で水際対策が緩和されたのも懸念材料だ。

 毎年のインフル流行の目安とされるオーストラリアなど南半球では流行していないとはいえ、インドやバングラデュといった亜熱帯では小流行が伝えられている。欧州クロアチアでもA香港型が小流行するなど、決して楽観はできない。

 近藤院長は「最悪のケースは新型コロナの第6波とインフルの同時流行で、外来診療の現場は混乱し、ひっ迫も深刻になる」と言う。両者の症状は似ているので、検査ひとつとっても、診断するには抗原検査でコロナなのかインフルなのか鑑別する必要があり、外来診療の負担は強まる。仮に新型コロナとインフルに同時感染した場合、それぞれの単独感染よりも肺炎の重症化と回復の遅れにつながる可能性がある、との長崎大学の研究もある。「同時流行を抑える特別な手段はありません。これまでどおり3蜜を避け、マスクや手洗い、うがいなどの予防対策を続けることと、ワクチン接種しかありません。お子さんは保育園や家庭での感染が多くなるので、大人が予防してあげるしかありません。」

                              2021.12.3発行 「週刊朝日」より

当院でも引き続き、インフルエンザ予防接種を実施しております。大人の方は、ネットでのご予約も可能です。ぜひご活用ください。